この度、CROSS総合科学研究センター主催の研究プロジェクト「つくば市街路樹トウカエデにおけるナミテントウの発生消長に関する調査研究」の成果が出版・DⅤD化されました。
出版者のCROSS特任研究員の木村滋さんは、出版の目的を次のように話しております。
作物を枯らすアブラムシを食べる、捕食性のナミテントウ(ナミ)は、赤や黒の水玉模様の斑紋が多種多様であることから100年も前から研究されています。初代研究者は、長野県諏訪出身で、土浦一中の教諭であった千野光茂(1888~1957)博士です。私は、彼の「信濃教育」論文(千野、1918年)を読んで、定年退職後、つくば市のナミテントウの観察を開始しました。
今回自費出版した日記は、ナミがつくば市の街路樹トウカエデやウメの樹のアブラムシを求めて飛来、採餌して、交尾・産卵する様子を17年間観察した結果などをまとめたものです。
取り上げた課題は「“聖母マリア”の虫」、「ナミが自宅に飛んできた」、「ナミの社会は一妻多夫制であるのか」、「ナミの色彩多型はどのように形成、維持されるのか」などです。
子供達の自然観察の一助としてお役に立てればと思っています。
令和元年8月6日