ご挨拶

このたびの6月17日理事会におきまして、理事長に就任しました金谷利治でございます。
総合科学研究機構(CROSS)が長年にわたり培ってきた歴史と伝統の重みをも感じるとともに、その舵取りを任されることになり、身の引き締まる思いでございます。

当機構は、前⾝の真空科学研究所から1998年に「産学協同」を設立理念とし研究事業を行う公益法人に改組して、2011年には⼀般財団法⼈に移⾏しました。
現在の事業は、東海、つくば地域を拠点として、国内外の研究・教育機関、民間企業、地域社会などと連携協力し、総合科学及び量子ビームの利用促進に関する事業を行い、文化及び先端的科学技術の発展に寄与することを⽬的としております。

東海地域では、特定先端⼤型研究施設の共⽤の促進に関する法律(共⽤促進法)に基づく登録施設利⽤促進機関(登録機関)として、2011年4月から、中性子科学センターがJ-PARC物質・⽣命科学実験施設(MLF)において、実験課題の選定や研究者の実験⽀援などの業務を実施してきており、そこでの研究成果は、質・量ともに順調に拡大してきております。
本年度から開始した登録機関の第4期目(2026年4月~2030年3月)では、1MW大強度中性子ビームを活用した画期的な成果の創出と組織間連携による中性子利用の裾野拡大、AI、DXを活用した利用システムと実験・解析環境の充実、産学官連携の推進による新たな産業的価値の創出、中性子科学を先導する人材の育成を中心に進めて参ります。
また、2023年度にスタートした中性子産業利用推進センターでは、茨城県中性子ビームラインの運転維持管理・利用者支援、利用促進・技術支援、先導研究及び茨城県内中性子関連企業向けの人材育成事業を継続するとともに、県が策定する第3期計画(2027年12月~10年間)立案に資するため、科学技術的な面での支援などを行います。また、本年度から新たな自主事業としてCROSS Neutron Plaza(ユーザーと施設の橋渡し)の活動を進めております。

一方、つくば地域の総合科学研究センターでは、シニアの研究者や技術者へ「交流の場」の提供、「市民公開講座」の開催、出前授業の実施を行うとともに、一般向け科学情報誌「CROSS T&T」(T&Tは「つくば&東海」)を県内外の公共機関などに広く配布して、総合科学技術情報を発信して参ります。

今後は、さらに信頼される組織作りを目指し、「中性子をもっと身近に。研究と産業に新たな推進力を」をテーマに、MLFの高度化プログラム(MLF Double)及び第2ターゲットステーション(TS2)に向けたロードマップ策定作業をJ-PARCセンターと一体となって進めていきます。

引き続き、役職員一同が⼀丸となって業務に取り組み、総合科学及び先端科学技術分野の発展並びに⽂化の向上に貢献して参りますので、更なるご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

2026年6月17日
一般財団法人 総合科学研究機構
理事長    金谷 利治

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