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2018年度 量子ビームサイエンスフェスタ 開催 (第10回 MLF シンポジウム、第36回 PF シンポジウム) 2019年3月12日、13日

PF、MLFのスタッフとユーザーが一堂に会した量子ビームサイエンスフェスタ (つくば国際会議場)

総合科学研究機構 (CROSS) が物質構造科学研究所、J-PARCセンターなどと主催する2018年度量子ビームサイエンスフェスタは12日、13日、つくば市のつくば国際会議場で開いた。2日間で延べ600人を超す参加者があり、茨城県内で展開するKEK (つくば) PF (フォトンファクトリー) 、J-PARC (東海) MLF (物質・生命科学実験施設) 双方から、研究成果の発表や施設拡張の現状と将来展望などが語られ、議論を深めた。

主催はほかにPF-ユーザーアソシエーション、J-PARC MLF利用者懇談会。同時開催となるPFシンポジウム (放射光・低速陽電子) は36回目、MLFシンポジウム (中性子・ミュオン) は10回目となる。

初日は2つの基調講演が行われ、材料開発にビッグデータ解析や人工知能 (AI) 技術を活用する「マテリアルズ・インフォマティクス」、試料を低温状態で解析する透過型電子顕微鏡「クライオ電子顕微鏡」など最新技術動向を聞いた。パラレルセッションでは「量子ビームと情報科学」「産業利用」「強相関物質科学」「エネルギー材料」「ソフトマターの研究」の6テーマが取り上げられ、ポスターセッションには272件の発表が並んだ。

2日目の第10回MLFシンポジウムでは金谷利治ディビジョン長 (物構研) から施設報告があり、「ここ3年は稼働率93%以上で安定している。ビームパワーは、現在500kWでの安定運転を続けており、昨年7月には1時間であるが1MWの運転試験に成功した。今夏には水銀ターゲットシステムの交換を予定しており、1MWに向けて出力増強のシナリオは順調に推移している」と語った。

水銀ターゲットシステムは改良型の8号機が安定しているが、高出力運転に備え、溶接個所を減らし10号機以降は一体成型による改良をさらに進めていると報告された。ミュオン科学研究施設 (MUSE) では、寿命を長期化する回転標的が開発され運転中だが、昨年カップリング強度不足により不具合が発生、その対応の手立てなどが説明された。

(文責・相澤冬樹)

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